【白髪&白髪染めについて】

今回はお客様からもよく質問される白髪&白髪染めについてまとめてみました!

 白髪の原因は? どうして白髪が生えるの?


白髪の原因なる5大要素と言われる、「遺伝」「加齢」「生活習慣」「病気」「ストレス」などによって、メラノサイトという色素細胞がメラニン色素をつくる機能が低下したり消失することです。

実は生まれたての髪はすべて白髪です!

これは毛根で作られたばかりの髪には、メラニン色素が含まれていないためです。

毛根で髪が成長する時に、色素細胞からメラニン色素を取り込むことで、髪には色がつくのです。

加齢などの原因によって色素細胞の機能が低下すると、メラノサイトの働きが低下しメラニン色素は作られず、色が着かないまま の髪が頭皮から生えてきます。これが白髪の正体です。

また色素細胞自体が何らかの原因でなくなってしまうこともあり、この場合も白髪になります。

いずれにしても、色素細胞の消失やチロシナーゼの減少がなぜ起こるかについては、今のところまだ完全には解明されていません。

 

白髪になる5大要因とは?


①遺伝

「白髪は遺伝する」とよく言われますが、白髪になる遺伝子はなく医学的に完全に証明されていません。両親と似た体質を受け継いでいるからと言って、必ずしも白髪の生え方も似るというわけではありません。まれではありますが、遺伝的要因により先天的にメラニン色素を生成できず白髪になる人がいます。

 

②加齢

加齢とともに、髪に色を付ける色素細胞や色素幹細胞の働きは衰えてきます。

個人差はありますが、一般的に女性は35歳前後で白髪が生え始めると言われています。

 

③生活習慣

現代人は食生活の偏り、頭皮や毛髪が浴びる紫外線量の増加により、頭皮の皮脂等の酸化により白髪や抜け毛に影響すると考えられます。

また、油の摂り過ぎによる血流への悪影響や栄養状態の不良も影響すると言われています。

 

④病気

白髪が多く増えたからと言って「何かの病気にかかったのでは?」と心配する必要はありません。

病気に中にはメラニン産生に影響を及ぼすケースもあり、甲状腺機能低下症や尋常性白斑、フォークト・小柳・原田病などが知られています。また、円形脱毛症の後は、白髪が生える確率が高くなるでしょう。

 

⑤ストレス

白髪とストレスは関係があるとも言われており、近年、神経の興奮状態が続くと白髪になるという報告がありました。しかし、そのメカニズムの詳細はまだ解明されていません。

一夜にして髪が真っ白になることは科学的にはありえませんが、ストレスが続くと白髪が増えやすくなるのかもしれません。

 

白髪って何歳くらいから生えるの?


年齢は男女とも35歳を過ぎたころからだといわれています。

10代や20代のころから若白髪が生えている人や、いくつになっても髪が黒々としている人など様々なケースがありますよね。

若白髪の人の場合、中学時代や高校時代から髪に白髪がまじり出し、校則で髪を染めることができず悩んでいる人もいるようです。

このように白髪が生えるタイミングは個人差があります。

白髪は徐々に生える部位が広がり、増えていくケースがほとんど。白髪がどのように増えていくかも、人によってまちまちで色々なパターンがあるようです。

若白髪の場合も同様で、だんだん生える部位が広がり、量が増えていく人が多いようです。

 

白髪は抜くと増えるって本当?抜いても大丈夫?


白髪を抜くことが原因でさらに増えることはありません。

初めて自分に白髪を見つけると、反射的に抜いてしまう方が多いかもしれません。

白髪に気づきはじめる時期は、ちょうど白髪が増える時期と重なるため、こうした説が生まれたのではないでしょうか(^o^)

 

ただし、白髪を無理に抜くと頭皮にダメージを与え、毛嚢炎(もうのうえん)、または毛包炎(もうほうえん)という炎症を起こしてしまします。

毛嚢炎とは、毛穴に雑菌が侵入することで毛根を包んでいる部分が炎症を起こすことです。

毛穴が炎症することで、ニキビや吹き出物のように腫れたり膿んだりします。

ニキビなどと同様に、対処を誤ると肌に跡が残ることもあるので注意が必要です。

 

一度白髪になった髪はもう黒くならないの?


「黒髪に戻れる白髪」と「戻れない白髪」があります。

色素細胞が何らかのきっかけでメラニン色素を作ることを途中からやめてしまうことがあります。

このような毛髪は色素細胞がメラニン色素を作る事が出来れば黒髪に戻る可能性があると言われています。「一度白くなった髪が、黒く戻った!」という経験がある人がいるのは、このためです。

色素細胞を生む色素幹細胞がなくなってしまうと黒髪に戻ることはないと言われています。このタイプの白髪は、黒髪に戻れない白髪だと言えます。

髪に色をつけるためには「色素幹細胞」とそこから生まれる「色素細胞」の両方が必要なのです。

 

白髪を生やさないための改善方法は?


残念ながら、「これさえしておけば絶対に白髪が増えない!」という対策は現時点では見つかっていません。

・髪に良いとされる栄養素(タンパク質・亜鉛・ビタミン全般・カルシウム・銅・鉄・葉酸)をバランスよく摂ること

・適度な運動や毎日リラックスタイムを設けてストレスをこまめに解消すること

・頭皮マッサージを行うことで、血行を良くし髪の毛を健康な状態に保つこと

・正しい方法でシャンプーを行うこと

などなど、健康的な日常生活が白髪対策につながりますので心がけて下さい。

 

おしゃれ染め&白髪染めについて


まずヘアカラーについて簡単にご説明します。

基本的に白髪染めもオシャレ染めも髪の中で起こっている反応は同じです。

①アルカリの力でキューティクルを開き、隙間から酸化染料と過酸化水素が髪の内部へ浸透します。

②過酸化水素がメラニンを脱色し、同時に酸化染料を酸化して染毛します。

オシャレ染めの場合、髪の毛内部のメラニン色素(黒い色素)が強く残っていると、発色が綺麗に出ません。脱色作用を強くすることで、髪が明るくなり、発色よく染めることができます。

たとえば、黒の画用紙の上に青の絵の具をのせても目立ちませんが、白の画用紙の上に青の絵の具をのせると目立ちやすくなる、ということを想像してもらうとよいでしょう。

 

ブリーチで白くした髪と、白髪の違い


ブリーチで白くした髪は数回の脱色作用でキューティクルがボロボロの状態。

それと比べて生えてきた白髪はメラニン色素が少ない状態ですが、キューティクルに覆われています。

同じ白い髪でもガードが甘い髪(ブリーチ毛)と、ガードが堅い髪(白髪)ということになります。

 

白髪染めのダメージの原因


白髪染めの場合、染料を髪に浸透させるために、強いアルカリ剤によってキューティクルを膨潤させる必要があります。これによりおしゃれ染めより白髪染めの方がダメージが多い原因と言われます。

さらに全体の髪を明るしながら、白髪を染める濃い染料となり、濃すぎる染料もダメージの原因です。

 

髪の内部では、脱色と染色の相反する反応が起きているため、比較的髪全体を明るく染めるのが難しいので一般的に白髪染めのカラー剤は8トーンまでが限界となってます。

《おしゃれ染めのカラーチャート》・・・14レベルまで

《白髪染めのカラーチャート》

 

 

黒髪の白髪染めならダメージが低い◎


先ほども説明した通り、白髪染めのダメージの原因は

全体を明るくしつつ(脱色)、白髪を染め暗くする(染色)。

この相反する施術は大袈裟にいうとブリーチして、黒染めをしているようなもので、当然ダメージが高いです。

 

ただし、全体が地毛(黒髪)の場合は白髪のみを染めるだけなので、脱色する必要がありません。

その場合は黒染め(一番濃いブラウン)で染めることでダメージが最小限で白髪を染めることができます。

 

カラーの2剤(過酸化水素)でダメージを軽減


ヘアカラーは、1剤と2剤を混ぜて染料を発色させることで髪を染めています。

この2剤には過酸化水素という薬剤を用いてますが、この過酸化水素の濃度により脱色の差が生まれます。

 

・過酸化水素が6%以上→明るくする効果がある→ダメージが多い

・過酸化水素が3%以下→明るくする効果は少ない→ダメージが少ない

 

このことから黒髪の白髪染めの場合、髪を明るくする必要がなく、白い髪を染めるだけなので過酸化水素の濃度も3%以下のものを使用し、髪へのダメージを最小限に抑えることができます。

 

ちなみに日本の美容室の薬剤法では安全性の観点から過酸化水素の濃度は6%までと決められてます。

しかし海外では国々で基準が異なり、10%以上のものが使用されたりしています。

なので海外の美容室で髪を染めたことがある方は『すごく髪が痛んだ。。』という経験があるかもしれません。

 

白髪は『隠す』のか、『活かす』のかを相談


私たち美容師はお客様とのカウンセリングの中で白髪をどうしていくかご相談させていただきます。

まずは『隠す』方法はその名の通り、白髪が生えてないように染めることです。

パターンは大きく2つあります。

①黒髪(5トーン以下)の白髪なら、ダメージが少なめな【黒染め】で白髪を隠す

②茶髪(6〜8トーン)の白髪なら、ダメージが多めな【白髪染め】で白髪を隠す

 

9トーン以上になると元が明るいため、染料が薄くなるため白髪染めは対応できません。

なので8トーン以下の明るさなら【黒染め】&【白髪染め】で隠すことが可能となります◎

 

白髪を『活かす』って?


白髪を染めきることなく、あえて白髪を残したままなじませて染めることを『白髪を活かす』ご提案をさせていただいてます。

白髪の白い毛をレベルで例えると20レベルです。

白髪の明るさに近い色を加えることで元の白髪をぼかしつつ、目立たせなくする方法です。

 

①ハイトーンのおしゃれ染めで全体を明るくする

地毛の黒髪と白髪のトーン差を無くすことで白髪をぼかすことができます。

全体をブリーチしてダブルカラーするお客様も少なくありません。

ダメージは多くなりますが、白髪を気にせずハイトーンを楽しむことができます。

◇ハイトーンでぼかす↓

メンズのハイトーン↓

メンズでは芸能人、特に芸人さんでもハイトーンにされる方も多くなってきてますね。

芸風や、役柄などでイメージを変える方もいらっしゃると思いますが、白髪ぼかしや薄毛ぼかしにも効果的です。地肌の色と髪の色を近づけることで薄毛を目立たなくさせる効果もあります◎

お仕事上で可能な方は是非チャレンジしてみて下さい!

 

②ハイライト、バレイヤージュを入れる

白髪が気になるのは、普段白髪染めをしている方なら根元が伸びた時。

もしくは本数は少ないけど何本か長い白髪ある方ではないでしょうか?

ハイライトなどで先に全体に明るい毛を作ることでその問題が解消されます◎

白髪が伸びても毛先のハイライトと繋がるような状態になるので白髪に見えにくくなり、さらに毛流れや立体感もプラスしてくれるのでお洒落を楽しむことができます♪

 

◇ナチュラルなハイライトでぼかす↓

◇コントラストなハイライトでぼかす↓

◇バレイヤージュでぼかす↓

白髪のぼかし方も様々です。

ネガティブな白髪への考え方も変わるかもしれませんね(^o^)

まだやったことない方は担当者とご相談のうえ、是非チャレンジしてみて下さい☆

 

まとめ


今回は白髪のこと、白髪染めとオシャレ染めの違いについて解説しました。

歳を重ねていくと白髪が気になり始めると同時に、髪のハリやコシも気になり始めます。
ヘアカラーは髪への負担がかかるので、歳を重ねるほど髪のケアをしっかりするようにしてください。

痛みすぎた髪には《ケラチントリートメント》が特におすすめです!!

髪のコンディションが良いとヘアカラーでも失敗しにくくなりますので、まずは健康な髪を維持することを忘れないでください。

 

◇各店舗のご予約はこちら◇

  • 公開日 2022.9.8
  • 更新日 2022.9.19